2023-03-14から1日間の記事一覧

庫裏③ 永禄九年(1566)九月三十日。昼四つ半過ぎ。 時を忘れ拝殿で忙しなく動くお徳。 お徳の姿に見とれていたら横目でにらまれた小六。 慌てて境内に目を移した小六。 早朝に大野木から運ばれてきた神輿に取り付き、職人たちに指図している源吉が目に入っ…

輿① 永禄九年(1566)九月三十日夕方7つ 覆った雷雲は一瞬で去りお神輿はなんとか輿に変身した。 明け六つの暗い中を大野木から運ばれてきた神輿。 珍しい構造なので何とかなると思っていた源吉。 だが、朝日が当たると半ば腐った神輿の現実が老いて日々腐っ…